更年期
心も体も自分の意思ではコントロールが難しく、その症状には大きな個人差があります。私の更年期の頃は、朝起きると手の指が曲がらず、むくみでパンパンに。
同時に、ホットフラッシュと呼ばれる、上半身に熱がこもり、気(エネルギー)が上に偏る感覚にも悩まされる日々。
身体のダメージだけでなく、仕事もライフスタイルも変化の連続でした。
その症状と向き合うだけで、一日が終わってしまう。
何も前へ進められず、焦りに支配される時間のように感じてしまうのです。
並走してもらえない感覚
病院の担当医は若い女性でした。年齢や経験の違いもあり、自分の身体に起きていることを理解していただくのは、難しいものでした。
女性ホルモンや甲状腺の検査を受け、漢方やプラセンタなど、考えられることは一通り試しました。しかし、私に合う治療法と出会うことはなかったです。
もう期待できる治療はないと感じました。
期待をすればするほど、依存も大きくなっていくのかもしれない。そんな自分に気づいていました。
これまで、ずっと外からの治療法を捜していたのを、内側に意識を向けてみようと思うようになったのです。
更年期と社会的な役割
更年期に関する書籍を片っ端から読み、 ある視点に辿り着きました。
社会の中で男性と肩を並べて仕事に責任感を強く持っているキャリアの高い人ほど、この影響を受けやすい傾向にあると感じました。
主婦の方の場合は家族を守る責任感で手抜きができず、自分は後回しになっているような人です。
人の中には陰陽のバランス、男性(陽)エネルギーと女性(陰)エネルギーの両方を備えています。責任感が強くなるのは男性エネルギーによるものです。
更年期で女性ホルモンが減少し始めると、これまで責任感の強い男性エネルギーを強く持っていた女性の場合、陰陽のバランスが、崩れます。
受容する陰のエネルギーが弱くバランスが保てなくなるというのもメカニズムとしてあるのではないかと感じています。
じゃあ、身体の内側からバランスを取り戻すためには……
脳を変える

ヨガやアーユルヴェーダには、身体の中央に並ぶ「チャクラ」を整えるという考え方があります。
体の中にチャクラは無数にありますが、主なチャクラは座位の床接地面である第1チャクラから、頭頂部にある第7チャクラまでの7つです。
身体の中心を流れるエネルギーセンターと表現され、この7つがきれいに整っていると健康であるという考えです。チャクラを整えるために行うのが、瞑想です。
瞑想を学び始めたのが、この頃からでした。私に必要だったのは、ばらばらになってバランスを失っていた内側のエネルギーを整えることだったかもしれません。
瞑想では、鼻から空気中の澄んだ紫色のプラーナというエネルギーを取り入れ、口をすぼめて、体の中に滞ったエネルギーを黒のイメージで、ゆっくり息と同時に吐きだすというワークを取り入れました。
数回繰り返すだけで、気分だけでもすっきりします。
瞑想は私にとても合っていました。
瞑想をすることで、先ず変わるのは脳です。
日常の落ち着かない、ストレスのある脳はベータ波です。瞑想することで、日常のベータ波の脳はアルファ波になり、とてもリラックスします。
アルファ波は慣れないと眠くなりますが、習慣化すると眠くならずリラックスがずっと続くのです。行動もゆったりとして、落着きの効果がでてくるのは、瞑想を始めて1か月経つ頃でした。
当時の私は、チャクラや瞑想と脳の関わりについて今ほど詳しく理解していたわけではありません。
それでも、呼吸し、体の中の色を意識するだけで、身体の違和感があまり気にならなくなりました。意識がそこへ向かないという感覚です。症状を忘れていました。
そして私の更年期はいつの間にか過ぎ去っていました。小さな達成感があったと思います。
できないことばかりを数えるのをやめ、その日にできたことへ意識を向けられるようになった。その変化が、私を少しずつ焦りから解放してくれたと思っています。
女性として身体が大きく切り替わる更年期は、次の生き方へ移るための準備期間なのかもしれません。
日常の小さな積み重ね。
できることのありがたさ。
「感謝」を強く意識するようになったのも,この頃でした。
最後に

更年期の症状も、心身を整える方法も、人によって異なります。ただ、瞑想というのは、脳に変化が起こります。
早く元の状態に戻ろうとしなくなり、楽になりました。これは、この時期に得た最高のギフトだと思っています。
ここに書いた私の体験が、今、心や身体の変化に戸惑っている誰かに届くことがあれば、ギフトに気づいてほしい。そのような思いで、書き記しておきます。


